Q あなたの性別は?
A 女性
Q オンコロジーで治療を受けたときの年齢を教えてください。
A 59歳
Q オンコロジーで治療を受けたがんを教えてください。
A 乳がんからの肺転移
Q ステージはいくつでしたか?
A 乳がん Her-2 3(+)
Q 転移があった場合、それはどの部位でしたか?
A 右肺
Q オンコロジー受診以前のがん治療は?ありの場合は具体的に、どんな治療でしたか?
A あり。
・H11年2月 CMF 6(クール)
・H13年11月 CFP療法 4(クール)放射線治療(防衛医大)
・H15年11月 ハーセプチン 毎週1回(7年間)
・H17年5月 放射線治療(慶応大学)
Q それは効いていましたか?
A 抗がん剤はあまり効果がなかった様な気がします。
Q オンコロジーではどのような治療を受けられましたか?
A 放射線治療のみ。
Q オンコロジーでの治療から何年経過されていますか?
A 10年
Q オンコロジーで治療中や治療後に困ったことや不安だったことは?
A 間質性肺炎と右肋骨骨折(第6、7)
Q 経過観察はどのように過ごしてこられましたか?何かしらの補助療法を行っていたら教えてください。
A 普段通りの生活で、H28.9.30まで常勤で仕事しました。
Q 再発や転移はありましたか?ありの場合、部位はどこでどのような治療を受けられましたか?
A あり。3回とも右肺に転移 放射線治療と抗がん剤
Q それは効きましたか?
A
Q オンコロジー受診から5年以上経って、現在不安に思ってることや困っていることはありますか?気になることなどございましたらお聞かせください。
A 10年経って少し影があり、また先生にお世話になります。
Q オンコロジーで治療を受けて、良かったことがあったらお書きください。
A 10年間とても元気で、間質性肺炎、気胸など起こしましたが問題ありませんでした。
Q がんになる前と現在とで人生観などに変化がありましたか?
A 何も変わりなく太極拳など28年間続けています。
Q オンコロジーのスタッフへ どうぞひとことお書きください。
A 10年前のことですが、男性の方も女性の方もとても親切だったことを思い出します。
<植松医師からのコメント>
このアンケートにご回答頂いた患者様は、乳がんの手術を受けたあと、右肺に2箇所ほど転移がでて当時防衛医大で治療していた私たちのグループで肺転移の治療をいたしました。
この部位はコントロールされましたが、別の肺転移がまたでたので、これは他の大学病院で治療することになりましたが、十分な効果が上がらなかったため、鹿児島まで来ていただいて治療を行っています。
薬物療法を継続していても肺転移が出続けたので、薬物療法はその後は行わずに経過を診ていますが、今日に至るまで4ヵ所目の転移はでていません。
放射線をあてた部位はそれなりに間質性の変化が出ていますが、大きく体調を崩すようなことは起きておらず、大学病院での治療がうまくいかないため鹿児島にきていただいて肺転移の治療をしてからすでに10年になろうとしています。
世の中では転移病巣がでると薬物療法に頼り切りになってしまうことが多いのですが、そのような患者様の中に良好な経過を辿っている方は極めて少ないことがよく知られています。反対に薬物療法から離れて無理のない治療だけを行うとこの患者様のように長期間全く問題なく過ごされる方がでてきております。
他のStage4のオンコロジーの患者様の経過のなかにもおなじような方が散見されますが、がんの治療について本質的に考え直すべきデータの一つだろうと考えています。