放射線治療終了後について

UMSオンコロジークリニックは2024年8月をもって放射線治療業務を終了致します。それ以降は放射線治療の継続はできません。

どこか別の放射線治療施設を紹介して欲しいというご希望をお持ちの方がおられますが、具体的に名前を挙げてお薦めできる施設があるわけではありません。
というのも、個々の施設の医療技術の水準は一緒に働いた人にしか評価できないからです。

おそらく、外科医が他の外科医の医療技術を評価できるとしたら、何度か一緒にオペをするか、あるいは大勢のオペ後の患者さんを詳細に診察するしかないと思いますが、
それは放射線治療も同じです。

私たちは30年前にピンポイント照射を開始してから独自の道を歩んで来てしまったため、提携して放射線治療を行ってきた施設はなく、
意見交換して治療内容を決めた経験もありません。
だから、客観的に評価できる施設の心当たりがないのです。

判断材料になるかどうか分かりませんが、個人的に考えていることとしては、私は重粒子線治療や陽子線治療をあまり評価していませんので
これらをお薦めすることはありません。
ただそれも、これらの治療を実践した経験からではありません。単に個人的な印象です。

自己評価しているのは、放射線治療室内に画像診断用のCT装置を同室設置し一つのベッドで結びつけたのが良かったという部分です。
数年後に同じような治療室がいくつも作られたのは事実ですが、見学したことも指導したこともありません。
20年使用できる治療装置はまずないので、治療室の設計変更も想定されます。
現在も同様な構造の治療室を維持している施設がどこにあるのかわかりません。

さらに、今日までオンコロジーでの治療を継続して来られたのは、優秀な診療放射線技師に恵まれていたからだと考えています。
所沢の防衛医大で彼らと出会っていなければ、ピンポイント照射は机上の空論に終わっていたかもしれません。
そして、診療放射線技師の能力も一緒に仕事をしてみて初めてわかることだと思います。

このように考えると、自分がよく知りもしない施設の名前を気軽に挙げることにはためらいを感じてしまいます。

ピンポイント照射の保険適応はかなり拡大されてきているようですので、ピンポイント照射を行っている施設は10年、20年前よりもかなり増えていると思います。
ネットなどで調べることは容易だと思いますので、よく調べて検討してください。
キーポイントは、放射線治療装置と画像診断用CTを一つのベッドで結びつけているかどうかだと、私は考えています。

また、放射線治療終了後も私に経過観察を続けてもらいたいという方もおられます。
ご希望の方のご相談には乗りたいと考えています。
ただ、9月以降は事務職員が常駐するわけではありませんので、簡単なご連絡でもお待たせする可能性が高くなると思われます。
それでもよろしければ、鹿児島や東京でお目にかかることは可能だと思います。
ご希望の場合には、お名前だけでなくカルテ番号を必ず添えてご連絡ください。(住所は厚地PET近く結婚式場エルセルモ隣です)

☎090-3196-7616
〒892-0841 
鹿児島市照国町11-24 スタービル1101 
          UMS 植松 稔